研究室公開

OPEN LABORATORY

先進マルチメディア情報知能システム
情報工学コース

05

データ駆動型社会を支えるデータ基盤

データの消失を防止する技術を体験しよう!

中村(隆)研究室

EXHIBIT

オープンキャンパスでの展示

データの消失を防止する技術を体験しよう!

データ基盤には、皆さんの大事なデータが壊れないような技術が適用されています。この技術はErasure Coding(イレージャーコーディング)と呼ばれたり、ストレージ装置ではRAID(レイド)とも呼ばれています。この技術では、複数のデータからパリティを生成し、データとパリティをそれぞれ別のデバイスに格納することで、あるデバイスが故障しても残りのデバイスからデータを復元することができます。来場者の皆様には紙と鉛筆を使って、楽しくわかりやすくこの技術を体験して頂けます!

データ駆動型社会を支えるデータ基盤の研究

データ基盤とは、データの格納、蓄積、参照、共有といったデータサービスを各種情報機器や利用者に対して提供する基盤です。 水道インフラにおける水源と同じく、データ基盤は情報インフラの中でデータ源という非常に重要な役割を果たしています。 当研究室では、次に示す4つの研究を現在推進しています: ①大規模災害や障害に強いデータ基盤、 ②大規模データセットを用いたAIを高度化するデータ基盤、 ③生成AI等を用いたデータ管理の使い易さの向上、 ④環境や状況によらず高い処理性能を実限するデータ基盤

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高品質な回答ができる生成AIを省資源で実現するデータ基盤

近年、ユーザからの質問に合わせて知識を検索し、それを生成AIに与えることで回答の質を上げる検索拡張生成(RAG)という技術が普及しています。これには、キーワードではなく、「文の意味の近さ」で検索できるデータベースが必要であり、特徴量ベクトルを利用したものがよく知られています。当研究室では、ベクトル検索の正確度を維持しながら、データベースに必要な計算機資源を減らすことで、高品質な生成AIの回答を誰もがより得やすくなることを目指して、研究を進めています。

大規模災害でも安全にデータを守るデータ基盤

東日本大震災の被災からその重要性や課題が明らかになったデータ保護技術の改善に取り組んでいます。大規模災害では災害発生近隣地域の情報機器が深刻なダメージを受けるとともに、外部との通信も困難な状況が発生します。このような過酷な状況においても、住民の生活や健康に関わる情報を地域内で守る必要があります。2012年に我々が考案したリスク考慮型データ保護技術を駆使して、データの耐久性や可用性を高める研究を継続して行っています。