研究室公開
OPEN LABORATORY
未来を切り拓く最先端のエレクトロニクス
電子工学コース
03
プラズマで創る! 癒す! 育てる!
金子・加藤(俊)研究室 |
EXHIBIT
オープンキャンパスでの展示
触れるプラズマ体験, プラズマ生成・制御体験
電子,イオン,ラジカルから成るプラズマをナノスケール領域で利用すると,フラーレン・カーボンナノチューブ・グラフェン等の新しいナノカーボン物質を生み出すことができ,量子コンピュータ,太陽電池,極小トランジスタ等先端的応用が期待できます.一方で,プラズマを生体細胞や植物に照射し,遺伝子導入や植物工場等へ応用する研究も注目を集めています.本研究室では,この様な新しいプラズマ応用研究について紹介します.
私たちの研究
LABORATORY
低温大気圧プラズマによる高効率かつダメージのない薬剤・遺伝子導入
遺伝子導入は,医学・生物学の中心テーマである遺伝子機能解析や細胞作製等に欠かせない必須の技術です.また,薬剤を効率良く,そして狙った細胞内に届ける技術は,薬を飲む回数や副作用を減らすために必要とされています.これに対して,触れることができるほど低温な大気圧プラズマを直接生体組織及び細胞に照射することで,遺伝子や薬剤を細胞内に効率良く輸送できることを,本研究室で明らかにしてきました.さらに,プラズマを照射した部位のみ選択的に処理できることから,大気圧プラズマを用いた方法は,狙った細胞への遺伝子・薬剤輸送を実現し,周辺の細胞には影響を与えないダメージフリーな方法であるといえます.この大気圧プラズマによる薬剤・遺伝子導入メカニズム解明やより高効率なプラズマ照射装置開発を目的として研究を行っています.
ナノ材料の原子オーダー構造制御合成と次世代光電子デバイス開発
光り輝くプラズマの中には, 普通の気体中には存在できない, 非常に反応性の高い物質(電子, イオン, ラジカル等)が多数存在します. これらプラズマ中の反応性の高い物質を利用することで, 様々なナノ材料を作り出すことができます. また, ナノ材料にプラズマを照射することで, プラズマ中の気体とナノ材料が反応し, ナノ材料に新たな機能を付加させることもできます. 本研究室では, ナノカーボン物質である, “フラーレン”, “カーボンナノチューブ”, 及び, “グラフェン”, さらにグラフェンと類似の構造を持つ炭素以外から構成される物質である“原子層物質”等を研究対象として, プラズマを利用した究極の構造制御合成 (原子オーダーでの構造制御) を目指して研究を行っています. また, プラズマ照射により新たな機能を付加させたナノ材料を用いて, トランジスタや太陽電池などの光と電子デバイスを融合した次世代高機能光電子デバイスの開発に関する研究も行っています.